出かけようにも、ビニール傘しかないうえに、コンビニだか職場だかで、同じタイプのビニール傘で、ちょっと年季が入ったものとすり替わっていたので、傘なのに穴があいていて、雨が洩ります。
別にだから出かけなかったというわけではなく、ぐうたらしていただけです。
朝起きて、夜風呂に入るまで、ずっと同じ格好でTシャツとスウェットパンツでした。
ひどく怠惰な一日でした。
日がな一日ごろごろして、積み上げてある本を減らしていました。
食べても散歩してもいないときなんてそんなもんです。
その代わりと言っては何ですが、先日、雨の切れた夜に、春吉をうろうろしてきました。
行くお店は3店、決めてあります。
ひとりで行って独りで飲んだら懐具合に響くので、シェア仲間として職場の年下の先輩を連れ出しました。
彼はごく最近春吉辺りに引っ越し、精力的に春吉を攻めているようなのですが、私から言わせたらどうも入りやすい店ばかり入っていて、春吉というエリアの魅力の決め手となるところを押さえていない。
一般的に良いお店っていうのは、良いスタッフと美味しいご飯とお酒、そしてお値段です。
春吉エリアに、安くてうまいところは山ほどあります。
そこは他のエリアと同様です。
このエリアの違いは人の濃さ。
お店の働いている人たちが濃いんです。
なので、今回の春吉ぶらぶらの構成として、
1.地元の鉄板優良店
2.個性が強い土着店
3.地域の新しい風
を代表するような3店舗をめぐることにしました。
1店舗目は福岡が誇る餃子の定番店、「旭軒」です。
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このすぐそばには特大トルコライスのHANAMARU厨房が。 |
本店は博多駅前、あとは当日訪れた春吉店、東区の馬出店、あと中洲の隅の川端にあります。
ほんの少し前まで西新にも店があったのですが、今年の3月にお店を閉めたとのことでした。
川端のお店は親父さんが賑やかだけど、餃子と並ぶ旭軒の顔である手羽先が味が濃くて焼きが強いので、喉が渇く。
春吉のお店は、その点手羽先がしっとりとして味も濃すぎず、ちょうどよい。
おばあちゃんとおばちゃんのふたりでやってます。
お店に入ったらお客さんは他になく、おばちゃん独り占めの図です。
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焼いてもらってます。お酒が飲めないお姉さん。 |
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勝手に取って食べて、あとで本数を申告。 |
風来坊のパターンAの食べ方で、肉を一筋残らずしゃぶりつくします。
そして、焼きあがりました。
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目で見て既に美味しい!! |
見るからにカリカリ、そして蒸されてむっちりとした白い皮。
柚胡椒を溶かしたタレに下品なくらいびちゃびちゃつけて、かりっむちゅじゅわっと出てくる肉汁と混ざり合う甘酸っぱ辛いタレ。
左手はビールのグラスを手放せません。
焼き終わり暇になったおばちゃん相手に与太話をしながらあっという間に4人前完食。
2人前追加して、また焼けるのを待つ間に手羽先。
ひとまずほっとしたので、2店舗目。
「みそ汁 若尾」です。
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夜は暗いから何となく入れるけれど、かなりハードル高そうな外観 |
すたすたとお店に入ってしまって外観を撮り忘れたので、翌日昼間、表を撮りに来ました。
用意周到に入店する前に写真を撮るなんて、一度酒が入ってしまったら無理ですよ、実際。
で、このお店、実は初めてです。
でも、ラブホテル街の片隅で異様な存在感を放つこの店、春吉エリアの中でも最上位クラスの土着店に違いないと踏んでの入店です。
がらりと開けると、玄関です。
すでに予想外。
靴を脱ぎます。
店内はBGMなし。
切り盛りするのはお袋と同じくらいのママ。
チャーミングな美人ですよ。
旦那さんは川沿いの屋台の「もり」の大将。
息子さんは稚加榮の板前さんだそうです。
聞き上手で話し上手なママで、30前後の我々小僧に対しても
丁寧に接客をしてくれます。
みそ汁以外はメニュー表記がなく、なんか適当にお惣菜を作って出してくれます。
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牛すじを甘辛くして卵を絡めてくれました。んまーい。 |
連れの味のツボにどんずばりハマったようで、ばっくばく食べてました。
出るもの出るもの、味付けは濃いめの砂糖と濃いめのお醤油で、正しい九州がそこにはありました。
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ママは趣味がボクシング |
このお店は、男が羽を休める宿り木のようでありながら、彼女を連れていったら同じ様にかわいがってくれそうでもあり、誰にとっても理想のお袋であってくれそうな、そんな、場所でした。
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お猪口に小さな剣山が沈んでます |
このお店は昭和51年からあるそうで、開店当時は周りは本当に何もなくて、今のようにラブホテルが立ち並んでいることもなく、春吉も様変わりしてしまったということです。
実は私の世代くらいって、全然春吉の昔を知りません、すくなくとも私の周りでは。
いまでこそヤクザの事務所もひとつしかなく、街灯も増え、道も太くなってしゃれた飲食店が増えてきたけど、私が福岡に来たばかりの14年前は、キャナルがすでにオープンしており、多少明るくなったとはいえ、まだまだ暗い街の面影がありました。
なので、春吉ってあまり行くこともなく、近寄ることもない街でした。
っていうか、いま現在も、角という角にポン引きのばあさんや、ばあさんに見えるじいさんが立ってるような街なんですけどね。
なんか、会話が弾みました。
閉店の時間も過ぎてしまったので、ごめんなさいって言ってお店を失礼。
焼酎を二人で4,5杯、ビール、突き出し、スジの炒めたやつ。これで二人で5000円程度。ドリンクで3000円は行ってることを考えると、まー、安く飲める店です。
ここはローテーションに入れる。決定。
3軒目は、路地裏にひっそりとあるのに、妙にしゃれたバー?のような佇まいで、気になっていたお店。
春吉攻めした月曜日は……!
店休日でした……。
なので、写真も翌日です。
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この店を路地裏に見つけた時はびっくりしました。 |
流れ解散!
解散後、警固本通りとけやき通りの間にあるバーでトリスのハイボールを濃いめで2杯。
ここまでは覚えている。
知り合いの60手前でロン毛のおじさんとシモの話を少々。
それも覚えている。
そこくらいから記憶が途切れ、翌朝ひどい二日酔いで財布はペラペラで、仕事には手がつかず、散々でした。
やー、でも、いいねぇ。
新規開拓。
次はどこ行こうかな。
あー、そういえば、みそ汁若尾で、味噌汁頼まず仕舞だったな。
しくじった。
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